レビューとは「自分をレビューする」ことだ

レビューとは「自分をレビューする」ことだ

書評「人気ブログの作り方」

今回も『人気ブログの作り方: 5ヶ月で月45万PVを突破したブログ運営術』 [Kindle版]のレビューをします。たった280円で学べる”ブログ収益化戦略”の続きです。

ブログはすべて「レビューブログ」に帰結する

初めてブログを開設する方、ブログをすでに始めているけどなかなか上手く回らない方は、レビューブログから始めることをお勧めします。なぜなら、レビューブログは、ブログそのものと言っても良いからです。

最近のアフィリエイトサイトは、商品レビュー型のブログが増えました。特に物販においては非常に顕著です。これはレビューブログがコンテンツとして作りやすく、しかもそれなりにコンバージョンが高いからと考えられます。

ユーチューバーも同じですね。新商品(ガシェット)が発売されるやいなや、多くのユーチューバーがレビュー動画(開封の儀)をアップします。

レビューブログが増えたことによって、差別化が難しくなっていることも事実です。同じレビューブログでも、そこにレビュアー独自の視点(切り口)が入っていないと、なかなか突出することは難しくなります。

紹介する対象物を通じて、自分の経験や考え、感情を語っていかないと、読む価値のあるオリジナルなコンテンツにならないのです。対象物のレビューを通じて自分を語るのです。つまり、何かをレビューすることは「自分をレビューする」ことなのです。

深いですね。レビューには、「独自の切り口」「独自の視点」「新たな気付きを与える何か」が必要であると考えています。単なるレビュー(開封の儀的なもの)は今や溢れかえっています。そこにオリジナルな視点を加えていかないと差別化することは難しくなり、ライバルに勝つことはできません。

レビューコンテンツにおいてオリジナリティを出しユーザーを惹きつけるには、かん吉さんの言うように”紹介する対象物を通じて、自分の経験や考え、感情を語”ることが重要になります。それはまさに”自分をレビューする”ことにほかならないのです。

良質のコンテンツこそ、最良のSEOだの中で、”良質なコンテンツとは体験を語ること”であると書きました。

私が考える良質なコンテンツとは、あなたの体験を通して咀嚼(そしゃく)されたオリジナル情報です。単なるウィキペディア的な情報を提供するのではなく、あなた自身の体験を語るということです。ユーザーは単なる情報を求めているのではなく、第三者の体験を通じた情報を求めているのです。

または圧倒的なインプットから導き出された、独自のアウトプット情報です。ユーザーに新しい気付きを与えられるような記事、ユーザーの生活を豊かなものに変化させるような記事です。

リピーター候補生成システムを持っているか?

ずばり、「リピーター候補生成システム」を持っているかどうかで、ブログの成功は決まります。リピーターが増えないブログの運営を続けても、正直言って難しいです。「リピーター候補生成システム」とは、「定期的に読む理由」です。理由がないブログに、リピーターはつきません。

コンテンツ更新型のアフィリエイトにおいては、リピーターの獲得こそ最大の目的といっても過言ではありません。アクセスユーザーに即座にリンクを踏ませることは目的ではありません。それはペラサイトや購入までの距離が短いユーザーをターゲットとしたサイトの戦略です。

コンテンツ更新型アフィリエイトサイトでは、そのサイトのファンを獲得することが重要な戦略となります。ファンとはリピーターのことです。何度もサイトにアクセスしてもらうことで信頼関係を構築し、その信頼関係をベースに、サイト内で紹介する商品を購入してもらうという考え方です。

当ブログのリピーター割合

アクセス数(PV数)や特定キーワードでの検索順位などは、ほとんど気にしませんが、リピーター数(割合)は常にチェックするようにしています。アフィリエイト戦略思考ブログのリピーター割合は以下のとおりです。

リピーター割合グラフ
出典:Google Analytics(2015年5月13日)

リピーター割合は、約63%です。リピート率の最適な目安(指標)は、アクセス数(PV)や更新頻度等と絡めて考える必要がありますが、個人的には60〜70%がベターではないかと考えています。

初回アクセスから累計何回目のアクセスがあったか?

リピートの回数や間隔
出典:Google Analytics(2015年5月13日)

上のグラフは、当ブログの直近1カ月のデータ(Google Analytics 2015年4月12日〜5月12日)です。このデータはAnalytics内のリピートの回数や間隔というページからキャプチャしています。集計期間内(1カ月間)で一人のユーザーが何回アクセスしたか?というデータではなく、一人のユーザーが集計期間内に”初回アクセスから累計何回目のアクセスをしたか?”を示す指標です。

初回アクセスから100回以上再訪(リピート)している人のアクセス数が、2500アクセス以上あるということを示しているデータです。

  • リピートの回数 101〜200回…1042アクセス
  • リピートの回数 201回〜  …1463アクセス

表の最上段のデータは、セッション数が1、セッションは26861と表示されています。この1ヶ月間で新規にアクセスしたユーザー(訪問1回目)が26,861人いるということを示しています。なかなか興味深いデーターです。

定期的に読みにきてくれるネタを作る

ではどうやってリピーターを増やしていくのか?かん吉さんのいう「リピーター候補精製システム」とは何なのか?

「リピーター候補生成システム」とは、「定期的に読む理由」です。理由がないブログに、リピーターはつきません。

(中略)

他のブログでは読めない情報を発信すれば、確実にリピーターがつきます。すべての情報が無二の情報である必要はありません。一つでも定期的に読みにきてくれるネタがあればよいのです。

定期的に読む理由があれば、リピーターを増やすことは可能であると解説しています。まさに同感です。”そのサイトでしか得られないオリジナルな価値”を定期的にポストしていく(定期更新)ことこそが、定期的に読む理由に繋がるのではないかと考えています。

その他にも、そのサイトの名物ネタなどを作り定期更新することでリピーターを増やすという方法も紹介されています。専門分野の情報や、専門書のレビュー(書評)など、ターゲットにとって興味深いテーマを扱うことができれば、リピーターを増やすことはできそうですね。

当ブログで毎月定期更新している「◯◯年◯月のアフィリエイト報酬額」という記事は、そこそこ人気があり更新するたびに多くのアクセスがあります。

他のアフィリエイターの報酬額というのは、コンテンツとしても注目されやすいのだと思います。

アフィリエイト突破口としての”電子書籍出版”

人気ブログの作り方の末巻には、電子書籍を出版する方法が解説されています。アフィリエイトは人の商品を売るのが仕事です。その点において第三者に依存するスタイルであり、リスクもあります。そこでかん吉さんは、「独自商品」である電子書籍の発行を提案しています。

今や誰でも電子書籍を簡単に出版できる環境が整いました。これは一昔前からすると驚くべきことです。290円で電子書籍を販売すれば、約200円の利益を手にすることができます。たった200円?と思うかもしれませんが、電子書籍はデータですので在庫も不要、一度作ればコストゼロで無限に複製可能な商品です。販売(データの受け渡しやお金の回収など)の手間もゼロです。200円でも100部売れれば2万円です。1000部売れれば20万円です。1万部売れれば200万円という世界です。

コアなブログを運営しファンが1万人程度いれば、一度に100万円以上の利益を出すことも不可能ではありません。電子書籍で290円という価格は、スターバックスのコーヒー1杯分の価格よりも安いです。考えただけでもワクワクします。

電子書籍のコンテンツは、自身のブログで投稿した記事をまとめたものでも需要があると、かん吉さんは述べています。将来的な電子書籍出版を視野に入れつつ、ブログを運営していくということも可能になります。

『人気ブログの作りかた』はかなり売れているようです。発売から2週間以上経過しているにもかかわらず、AmazonのKindle本 の ベストセラー【有料本】で19位です。(2015年5月13日現在)しかも、16日間100位以内をキープしています。

これから電子書籍を出版したいと考えている方にも、おすすめできるKindle本です。