どうすれば自分の好きなことをして食っていけるのか?
岡田斗司夫さんの「いや、上京するの面倒くさいし地元の方が楽だよね: ジモらくのススメ」を読みました。
- いや、上京するの面倒くさいし地元の方が楽だよね: ジモらくのススメ
- Kindle版 定価:99円
2014年3月21日に、香川県高松市で行われた『ネット時代こそ、地方在住者のチャンスだ!』の講演を元に書籍化しました。
大阪出身の著者の立場から、「今の地方の優位性」、「ビジネスチャンスを掴む方法」、「地方でできるマネタイズ」など、様々な問題と回答を掲載
地方在住者がどうやって好きなことをビジネスにして生計を立てるか?というノウハウが、岡田斗司夫さんの語り口調で解説されています。
Amazonのレビューは散々ですが、私にとっては非常に有益な書籍でした。インターネットを使ったマネタイズのコツなどが具体例を示しながら解説されており、アフィリエイターを生業とする方々にとっても多くのヒントが得られると思います。
その中でも特に私の琴線に触れたフレーズを幾つかご紹介したいと思います。
”マネタイズ”のコツは、生活コストを下げることにある
地方と東京との一番大きな差は「東京は生活コストがかかりすぎること」です。生活コストというのは、物価とか土地代とかの話ではないです。
東京では、ありとあらゆることにお金がかかる代わりに「人に頭を下げなくて済む」んです。
私も実家を離れて東京都内に住んでいるため、ライフスタイルに応じた生活コストが発生しています。生活コストは単に高い家賃のことだけではありません。友達や異性との付き合いにかかるコスト、不必要な電化製品を購入するコスト、さらには余計な見栄を張るためのコストなどです。都心生活者であれば、この膨大な生活コストに苦しんだ経験があると思います。
このコストこそがマネタイズのコツの一番のポイントなんです。
「どうやったら自分のすきなことをして食っていけるのか?」、「自分の好きなことでビジネスするのか?」のコツは、いかに自分の生活コストを下げられるかです。
岡田斗司夫さんは、これらの生活コストを下げることこそ、自分の好きなことでマネタイズしていくコツであると説きます。
アフィリエイトがつらい…
アフィリエイトビジネスを、”つらい””しんどい”と考えている人は少なくないと思います。報酬が全くあがらない初心者もつらいですが、ある程度報酬が上がっている人も、”つらい””しんどい”と思っている方がいるようです。報酬が30万円〜100万円規模の専業アフィリエイターに多いのではないでしょうか。
アフィリエイトは水ものです。今月発生した報酬額が来月も上がるとは限りません。場合によっては一気に売上がダウンしてしまう可能性もあるビジネスです。50万円を突破したからといって安泰ではなく、常に作業し続けることで報酬を確保していくことが求められます。
これは非常にしんどいです。専業アフィリエイターであれば、報酬のダウンはもろに生活に響きます。毎月の報酬額に一喜一憂し、報酬を上げ続けるために作業をやり続けなければならないというプレッシャーに苛(さいな)まれます。
自由を得るために、楽しい人生を送るためにアフィリエイトを始めたのに、毎日がつらくしんどい日々になってしまうとは、皮肉です。
月数万円で暮らすことができればマネタイズのコツなど考える必要がない
岡田斗司夫さんの解説にあるように、生活コストを大幅にさげることができれば、この問題は簡単に解決します。極論ですが月5万円で暮らせるアフィリエイターであれば、毎月10万円の報酬を得るだけで十分にやっていけます。ひと月に30万円も報酬が上がれば、それだけで数カ月分の生活を賄うことが可能になります。マインドにも余裕が生まれ、プレッシャーを感じることは少なくなるでしょう。
月に2万円、3万円で暮らすことができるのならば、マネタイズのコツなんてものを考えなくても済むんです。
好きなことを仕事にして、ほんのちょっとの収入があって。たとえ月に5千円しか儲からなくても、それを5回、6回繰り返せば食っていけるのならそれが一番いいのです。
岡田さんのたとえは極端ですが、ほんとうにこの通りだと思います。ではどうやって生活コストを下げていくのか?
どうすれば自分の好きなことをして食っていけるのか?
大人数で暮らすことのメリット…実家で親と同居することが最強
岡田さんの提言では、親と同居できるならばしたほうが良いということです。別に親でなくてもかまいません。大人数で同居することで生活コストを下げていくことが可能になります。
実際のところ共同で生活することで様々なコストを下げることが可能です。親や身内(兄弟など)と同居すれば、家賃や水道光熱費、食費などを大幅に下げることが可能です。ネット接続費なども共有して人数頭で割れば格安です。
シェアハウスも共同生活のスタイルといえますが、家賃も割安で個人の電化製品なども不要になるため生活コストを下げることが可能になります。
「自分ひとりでどれくらい稼げたか?」という自分ひとり系で考えるからですね。
ついつい自分ひとり系で食べていくことを勲章にしてしまう。
そうではなく「自分は誰に頼ることができるだろうか?」、「まだこの人には頼ることができる」、「この人にはなんとなくコネを紹介してもらえそうな気がする」という、今まで自分の思い込みで、頼ってはいけないとか、使ってはいけないような気がしていたそれぞれが持つネットワークを、できるだけ有機的に活用するように考え方を切り替えるだけで、”マネタイズのコツ”なんてことを、考える必要すらなくなるんですね。
つながりや信頼を大切にすることで、それがお金以上の価値を生む時代です。お金を持っていなくても信頼を持っていることで、様々なモノやサービスを享受することが可能になってきています。
信頼という貨幣を大量に保持して誰かにお世話になりながら、のんびりとアフィリエイトで毎月10万円稼いでいる、というアフィリエイターが最強なのではないでしょうか。
「偶然を待つ」
起業する上での最大のポイントは「偶然を待つ」こと
起業する上での最大のポイントは「偶然を待つ」です。
出来るだけいろいろなことを次から次へはじめて、たまたま上手く行ったらそれを伸ばすということをするんです。
このことばは、そのままアフィリエイトビジネスにもあてはまります。多くのアフィリエイターが一番最初に作ったサイトで大きく成功することはありません。いくつかのサイトを作り続ける中で「当たり」がでます。その「当たりサイト」を更に大きくすることで報酬を伸ばしていくことが多いのですね。
「当たりサイト」がいつでるか?どのサイトが当たるのか?は予測できません。狙って当てることも初心者にはハードルが高すぎます。継続しつつ「偶然を待つ」ことこそが最良の戦略となります。
失敗してもダメージの小さなチャレンジを繰り返す
ビジネスというものは、失敗してもダメージの少ない小さなチャレンジを、出来るだけ毎週のよう次々と試したら、1年間は52週ありますから、52回も新しいことができて、どれかひとつかふたつくらいは必ず当たります。
そして、当たった所だけをのばして、当たってる最中は当たった理由を深く考えません。
ビジネスが当たるのは単に運がいいからなだけで、何も考えずそこに力を注ぎこむ。
毎週1サイトを作れば、年間で52サイトを作ることができます。作り続けることでサイト作成スキルも向上しますし、キーワードの精度も高まっていきます。全てを当てることは不可能ですが、52サイトのうち数サイトを当てることはできそうな気がしませんか?
幸いアフィリエイトビジネスは、小さく始めることが可能です。失敗してもドメイン代(1000円程度)を失うくらいにダメージは小さいです。小さく始めて、小さく失敗することを何度も繰り返すことで「偶然を待つ」わけです。
枯れた水脈に固執しない
売れ行きが下がりはじめた、ダメになってきたりしたら、原因を考えてすぐに思いつく手は打ちます。
でもこの時、根本的な原因を探ったりするよりも、「もうその水脈は枯れつつある」と考えたほうが良いです。
売上が下がってきた部門は無理して続けずに、さっさとやめてまた新しいことを始めればいいんです。
チャレンジを重ねていけば、面白いことに、どこかで大きな山が必ずまた来るので、それを待ったほうが現実的なんです。
アフィリエイトビジネスにおいても、商品やサービスの成長曲線(衰退)に連動して報酬も下がりはじめます。衰退する商品に固執するよりも新しい商品・サービスのためのサイトを作ったほうが現実的です。さいわいアフィリエイトビジネスでは、新しい商品やサービスは毎日のように市場に提供されます。私達は選び放題です。
地方在住のアフィリエイターにおすすめの書
ネットでマネタイズするコツという観点でレビューをしましたが、いかがだったでしょうか?地方在住のアフィリエイターにとってはおすすめできる書籍であると考えています。
99円(Kindle版)と格安ですので、買って損はないと思います。30分程度で読み切ることができます。
- いや、上京するの面倒くさいし地元の方が楽だよね: ジモらくのススメ
- Kindle版 定価:99円